BRIDGE
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窓あかり

病院の一日を、ただ眺める

小さな病院の断面図が、いまの時刻と同じ速さで動いています。昼に開けば昼の、夜中に開けば夜中の病院が見えます。どこかの病院を写したものではなく、想像で建てた三階建てです。

豆粒ほどの点はスタッフと患者、窓の灯りは、いま人がいる場所です。

押せるボタンは、ひとつだけです。一日を数分にまとめて見たいときに使います。あとは眺めるだけの作品なので、途中で閉じても、また開いても大丈夫です。

ホーム画面に置いておくこともできます。通信のないところでも開き、見ているあいだ、画面はついたままです。

この絵の中で起きていること

三階建ての小さな病院を、横から切った断面です。一階に玄関と外来の待合、診察室、レントゲン室、平行棒の並ぶリハビリ室、調理場。二階は病室が五つと休憩室、それに一日中灯っているナースステーション。三階は病室と浴室、リネン庫、カンファレンス室です。

動く点は、藍色が働いている人、炭色が患者さんと家族で、藍のほうが少し速く歩きます。朝8時半と夕方5時半、玄関で二つの流れがすれ違う。深夜1時半にナースコールがひとつ点滅し、点がひとつそこへ向かう。3時には、眠れない人の読書灯。外の道を通る人は、一日に三度だけ。時刻はふだん、実際の時間と同じ速さで進みます。一日を数分で見るときだけ速くなりますが、そのときも人の歩く速さは変えていません。

誰も見ていない時間について

病院の灯りは、見ている人がいなくてもついています。深夜2時の廊下を歩く人がいて、5時半には調理場に火が入る。立ち会うのは、たいていその場にいる数人だけです。

BRIDGEの道具は、思考の型(評価→理解→設計→実践→再評価)のどこかを支えるものとして作っています。この作品は、そこから外れています。仕事を前に進めるためではなく、続いている仕事のほうを見るために作りました。時計として使ってもらってもかまいません。時刻を知るついでに、いま誰かが働いていることが目に入る。それくらいのものとして、ここに置いています。

増やしたい選択肢は、ひとつだけです。自分が働いている時間を、いちど外から眺めてみること。眺めたあとで何をするかは、決めなくてかまいません。