統合・承継・閉院 クリニック統合 PMI 初動 WBS
クリニック統合で最初に整理すべき10項目
この記事で分かること
- 統合の準備で、タスク表より先に確定させるべきこと
- 10項目それぞれの確認先
- よくある手戻りのパターン
このような方向け
院長から統合を任された事務長・事務長補佐、医療法人本部の担当者。統合の実務が初めての方を想定しています。
結論 — タスク表より先に前提を固める
統合の初動でやるべきことは、タスクを列挙することではなく、前提を10項目確定させることです。前提が動くと、その下のタスクは全部作り直しになります。逆に前提が固まれば、タスクの多くは機械的に決まります。
最初に整理する10項目
- 統合予定日 — 仮でよいので日付で持ちます。「秋ごろ」ではタスクの期限が置けません。
- 存続する保険医療機関コード — どちらの施設を残すかで、行政手続きの組み立てが根本から変わります。
- 統合後の診療体制 — 医師・診療日・訪問エリア。患者への案内文はここが決まらないと書けません。
- 職員の処遇方針 — 全員引き継ぐのか、条件は変わるのか。告知の前に方針が要ります。
- 情報管理の範囲 — 誰まで知っているか。職員告知前に外へ漏れる事故がいちばん傷を残します。
- 意思決定ルート — 誰に確認すれば「決まり」になるのか。ここが曖昧だと全タスクが遅れます。
- 両院の契約の棚卸し — 賃貸借・リース・保守・委託。解約期限が統合日を縛ることがあります。
- 電子カルテ・レセコンの扱い — 片寄せか併存か。移行には数か月かかるため、早い段階の方針決めが必要です。
- 施設基準・算定項目の一覧 — 統合後も同じ算定ができるとは限りません。届出控えを集めます。
- 麻薬・医療機器の有無 — 麻薬があると免許・廃棄・移動の手続きが加わります。有無の確認だけ先に。
確認先の整理
10項目のうち自分で決められるものはほとんどありません。確認先を分けて考えます。
| 確認先 | 確認すること |
|---|---|
| 院長・理事長 | 統合日、存続施設、職員処遇、診療体制の方針 |
| 保健所(医務担当) | 統合スキームに必要な届出の種類と時期。早めの事前相談が安全です |
| 厚生局 | 保険医療機関の指定・施設基準の取り扱い |
| 電子カルテベンダー | データ移行の可否・費用・所要期間 |
| 社会保険労務士 | 雇用契約・労働条件変更の手続き |
よくある手戻り
- 統合日を「だいたい」のまま進めた — 行政届出と電カル移行は日付から逆算します。仮でも日付を置き、動いたら全体をずらす方が早いです。
- 職員告知の前に患者へ案内が漏れた — 案内物の印刷・発送は告知日の後に。順序を最初に決めておきます。
- 契約の解約期限を見落とした — 「3か月前までに書面で申し出」の条項はよくあります。契約一覧は初週に作る価値があります。
この記事のチェックリスト版
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注意事項
この記事は一般的な進め方の整理であり、法的・行政的な判断を保証するものではありません。個別の要件は所管の保健所・厚生局・自治体・専門家に確認してください。