医療管理実務ライブラリ by BRIDGE

マネジメント・業務分担 新任事務長 引き継ぎ マネジメント

新任事務長が最初の30日で確認すること

公開 2026/07/18 更新 2026/07/18 執筆 橋本渉(BRIDGE)
この記事で分かること
  • 最初の30日でやるべきことと、やらなくてよいこと
  • 週ごとの確認項目
  • 前任者がいない場合の代替手段
このような方向け

事務長・管理部門の責任者になったばかりの方。医療事務・看護師・リハビリ職など現場出身で、管理業務を体系的に学んでいない方を想定しています。

結論 — 最初の30日は「所在の確認」に使う

新任の1か月でやるべきことは、業務改善でも組織改革でもなく、「何がどこにあり、誰が知っているか」の確認です。鍵・お金・契約・職員・行政書類の所在が頭に入ると、突発事項への対応と日々の判断が一気に速くなります。改善はそれからで間に合います。

1週目 — 鍵と権限

最優先は緊急時に動けるようになることです。

  • 建物・金庫・薬品庫の鍵の所在と持ち主
  • 銀行口座の一覧と、振込・引き落としの権限者
  • 電子カルテ・レセコン・共有フォルダの管理者権限
  • 緊急連絡網(院長・ベンダー・ビル管理・警備)
  • 前任者に連絡できるか、聞ける期限はいつまでか

2週目 — お金の流れ

  • レセプトの締めから入金までの流れと担当者(締め日・提出日・入金日)
  • 窓口現金の管理方法(締め・保管・記録の仕方)
  • 毎月の支払一覧(家賃・リース・委託・給与)と引き落とし日
  • 直近3か月の試算表または収支資料の保管場所

ここでは数字の良し悪しを判断しなくて構いません。「どこを見れば分かるか」が分かれば十分です。

3週目 — 職員と契約

  • 職員名簿と雇用契約書の保管場所
  • シフト作成と給与計算の流れ(誰が・いつ・何のツールで)
  • 就業規則の有無と最終改定日
  • 外部委託(社労士・税理士・清掃・医療廃棄物)の契約一覧

4週目 — 行政書類と年間予定

  • 開設届・保険医療機関指定通知・施設基準届出の控えの保管場所
  • 算定中の施設基準の一覧(不明なら届出控えから復元します)
  • 年間の定例予定(研修・健診・契約更新月・過去の指導監査の記録)
  • 気づいた課題の一覧を作り、院長とすり合わせる場を設定

前任者がいない場合

引き継ぎ資料がない職場は珍しくありません。その場合の情報源は3つあります。

  1. 書類の保管場所そのもの — キャビネットと共有フォルダを一度全部開きます。何があるかの目録を作るだけで価値があります。
  2. 現場の職員 — 「この業務は誰に聞けば分かりますか」を合言葉に。業務分担整理シートの形で聞くと記録が残ります。
  3. 外部の関係者 — 社労士・税理士・ベンダー・銀行の担当者は、前任者とのやりとりの経緯を知っています。着任の挨拶を兼ねて確認します。

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注意事項
この記事は一般的な進め方の整理であり、法的・行政的な判断を保証するものではありません。個別の要件は所管の保健所・厚生局・自治体・専門家に確認してください。